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英雄はスイーツがお好き 

去る1月28日、auとソフトバンクで2008年春モデルの発表がありました。そりゃもうwktkしながら発表を待ってたんだが、どうもおかしい。auがいつもと違う。ちょっとその辺を妄想入り混じりながら書いていきたい。

キャリアとメーカーの逆転

普通、携帯端末の新機種発表と言ったら、各メーカーがその時々のトレンドに合わせて音楽やワンセグなどの機能の優劣を謳って全部入りのハイエンド機種(高機能、90xiシリーズとか)を作ったり、薄型やデザイン性を謳って普及用のロースペック機種(70xiとか)の発表をする。そしてそれを見て「ほー、このメーカーは今年はスライドとワンセグでいくのね。でもVGAでワンセグってどうなのよ」とか思いながらニヤニヤするのが主な楽しみ方だ。

もちろん、メーカーはキャリア(ドコモとかソフトバンクとか)の意向も汲んで、フラッグシップとしての役割を意識したり、他のキャリアとは毛色のことなるものを出したりして、キャリアごとに作り方を変えることもある。けれどやっぱり、新機種発表会というのは各メーカーの端末お披露目会という雰囲気が強かったように思う。

それが今回、auの発表は少し違った。公式ページを見ると、従来通り新機種がずらっと並ぶページ作りがなされているが、その横には大きく「auの庭で」とある。"ENTER"から入ったカタログページの冒頭でも、"auの庭"のコンセプトが表示される。そしてそのコンセプトを実現する形として、「スポーツタイプ」「スリムタイプ」など、各メーカーの機種が位置づけられている。これはメーカーとキャリアの主従が逆転しているように見える。

機能競争の先にあるもの

先のauの公式ページでも、端末の詳細なカテゴライズとしては、実はそれほど大きく変わったわけではない。音楽、動画、デザイン、薄型など、現在のトレンドを汲んだ端末が、カテゴリに分けられて並んでいるだけ―つまり今までどおり―のように見える。しかし、この春モデルでauは一つ実験をしている。それが「スポーツ」というカテゴリーを作ったことだ。

スポーツと携帯、あまり聞かない組み合わせではある。マルチメディア化を推し進める携帯業界の潮流から考えるとちょっぴり的外れな印象も受ける。しかしauはどうやらここにかなりの力を入れている。例えば「au Smart Sports Run&Walk」という、まあ他キャリアの人にはピンと来ないかも知れんがリスモみたいなアプリが新たに搭載された。このアプリは健康管理&エクササイズ計算等の機能を持っていて、曰く「自分磨きのためのライフスタイルサービス」らしい。だから何かって言うと、auは「物より思い出路線」に転換したんだと考えられる。

ここでITmediaからの引用。

日常のスポーツシーンを携帯でサポートするアプリやトレーニングの履歴管理、スポーツ情報の閲覧ができるEZwebサイト、PCサイト、スポーツ関連グッズなどを提供。ワイヤレスで音楽を聴きながら(Bluetooth対応機種の場合)、携帯のGPS機能とランニングやウォーキング時のコースや消費カロリーなどを確認できる内蔵アプリ「au Smart Sports 『Run&Walk』」を使って、気軽にワークアウトできる。

ここで言っているのは、今までメインとされてきた音楽・webなどの機能が、実生活をサポートするorより豊かにするために提供しますということである。ワンセグの画質やデータ通信の速度などを競っている現在の携帯シーンからしてみると、明らかに主従が逆転した提案だと思う。発表された新機種も、当然キャリアの威信をかけてハイエンド機は出すものの、全体的にはミドルエンドで、防水機能やイルミネーションデザインなど、どちらかと言うと生活デザインに重きを置いた端末が多いように思う。

棲み分けするキャリア

auがこうした「機能競争からの撤退」と思えるような路線に変更したのは、やむない事情があったりなかったりする。あまり詳しくないんだけど、auは数年前から「端末が安い」ことを販売戦略の一環として謳ってきた。そのせいでauは新規ゼロ円が異常に多かったのだ。だからそこに食いつくお客さんも、次から次へと機種変を繰り返す層が多くて、結果的に機種変更しづらい高価な機種というのを出しづらくなってしまったらしい。

そういう噂が嘘か誠か、とにかくauの端末はドコモやソフトバンクに比べて8~6割ほど安い。当然端末の機能も他社には太刀打ちできなくなってくるわけで、ハイスペックで家電好きなオタク達は嘆き悲しんだあげく、「スイーツケータイ」と罵っているわけだ。そんなわけで、auが機能競争から撤退した裏の理由として、きっとその辺もあるんだろうなと僕は勝手に思っている。

で、他社はどうかというと、auオタの僕から見てもやっぱり徐々に路線を変更して、他キャリアとの棲み分けを行っている印象だ。特にソフトバンクは徹底的に「オッサン・オタク・ギャル狙い」だと思う。

ソフトバンクに機種を提供しているメーカーは主にシャープと東芝とちょびっとパナソニック。個人的に嫌いなメーカーの2トップ+トップ下なので、多分あと5年は禿銀行には行かない。

シャープの機種と言えば、おなじみサイクロイドのAQUOSケータイで名高い液晶の美しさ。一昔前はカメラの性能がいいことでauのカシオと双璧を成してたけど、時代の流れで今は液晶。加えてマルチタスク機能やらなんやらもあって、一般に「ハズレの少ない高機能端末」という呼び声が高い。そしてほぼ間違いなくメタリックでエッジの効いたデザイン。この辺がオッサン&ギャル向けな気がする。もっと言うと面白みの無い日本的デザイン。うんこデザイン。

東芝は、別名「凍死場」と呼ばれる。厳密な理由は分からないけど、多分当たり外れが大きいからだと思う。東芝はauにも機種を提供しているので、一昔前に京セラが「凶セラ」と呼ばれていた頃は、両メーカーを抱えるauとしては中々つらいものがあった。

東芝はハイスペックである。かと思えば安価な普及機も出す。共通するのは「なんとなくイモくさい」点である。auではフラッグシップを取るほどに高機能端末を量産するし、REGZAなどというテレビブランドも持っている一方で、律儀にサザエさんのスポンサーだったりもする。東芝は読めない。謎過ぎる。しかしながらソフトバンクではこうだくみ(なぜか変換d)が広告塔を務めており、「なんとなくオシャレ」でギャル層をターゲットにしている。

そしてパナソニック。もうパナソニックは潰れろ。毎回毎回似たような機種出しやがって。もう3年くらいワンプッシュオープンしか聞いてないぞ。そんで薄型薄型って。サガミかお前は。そしてメタリック…。

そういう訳で、ソフトバンクはビジネスっぽいメタリック+高機能=オッサン、高機能+シャア専用携帯=オタク、こうだミク+薄型=ギャル、をそれぞれターゲットに据え、豊富な資金力で基本使用量の低価格化と、割賦による一時的な安価販売でメキメキと市場を広げている。今回の春モデルでは、PCライクなキーボード携帯や、株の扱いに特化した機種、ジュエリー的なものを発表していて、auが「ファッション」だとすると、ソフトバンクは「家電・アクセサリ」に近い感じ。

ドコモは今まで通りメーカー任せかなあ。広告費だけは異常にかけてるけど。旬の俳優・女優8人を起用とか、ほんと業界トップは違いますよ。仲間由紀江なんて多勢に無勢でフルボッコじゃねえか。ターゲット層は広く浅く、若干真面目。携帯なんてどうでもいいじゃん的な層を?

これからの携帯に求められるもの

身内びいきだと言われるかも知れんが、これからはauが始めたような個々人のライフスタイルを"主"とした"従"の携帯がメインになってくると思う。それはSFアニメなんかを見れば示されているし、何より多くの商品デザインというものは、商品の量→商品の質→持ち主の感性、というような重心の遷移を経るものだからだ。つまり、外食業界を例に取ると、初めは「より多い(または安い)食事を売りにし、次に高級食材などの「よりおいしく、品質の良い物」を売りに、最後にくつろぎやエンターテインメント性、個人に合わせたスタイルなど、「体験・体感・共有」へと目標をシフトさせて行く。(芸専の講義の受け売りです)

上のような商品戦略の遷移は、殆どの業界・市場で見られるし、今は最終項に差し掛かっているところだと思う。近年勃興した携帯業界が、既にパソコンよりも早く"質"の競争から抜け出そうとしているのはとても興味深い。この加速感はなかなか他では見られないと思う。

そんなことはどうでもいいからCASIOはもう元の姿には戻りませんか。1/1.8CCD積んだA5406CAや、G-SHOCK携帯W42CAを出してた頃の硬派なCASIOにはもう……。(だって春モデルで500万画素+防水ってまんま、高機能カメラ+G-shockだけど、外面もろスイーツじゃんかよ……。)

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